首都直下型地震と熊本地震の関連性は?地震予知村井氏の予測も
熊本地震はほぼ直下型のような揺れだったので、首都直下型
地震が起きたらどうなるのか心配な人は多いと思います。
たぶん、熊本地震のような震源の浅い直下型地震が首都東京を
襲ったら、熊本の比でないことは誰でも想像できると思います。
熊本地震と首都直下型地震は中央構造線で連動しているという
説もありますが、全く根拠がないと思います。内陸で起きる断層
のズレで起きる地震は個々が独立した形で起きると思うので、
全く予測不可能であるのが現状ではないでしょうか。
東日本大震災で起きた巨大プレートがズレたことで連動する内
陸型地震は大いに関連性があると思われ、今回の熊本地震が南海
トラフ巨大地震と関連性があるのではないかという議論が起きる
のは自然な考え方だと思います。
その意味で、南海トラフ大地震が起きる前に前兆として、または
発生したあと誘発要因として首都直下型地震が起きてしまう可能性
は十分考えられると思います。
熊本地震で起きた大地震は、日本全国のどこの断層でも起こりえる
ことであり、中でも人口一極集中で首都機能がある東京で直下型地震
が今起きるようなことがあれば、日本の歴史上類を見ない惨事が起き
てしまいます。
熊本では、大きな地震は来ないだろうと考え、建物の耐震化が遅れて
いたのが問題になっています。人間は愚かなもので将来起こりうる
非常事態に対して最低限の備えはしても目をそらして現実をみようと
しません。
人間というものは何か失敗したり、痛い目に遭わない限り学習できま
せん。失敗は成功の元とはいいますが、現状の地震対策は過去の震災
を踏襲したもので、実際に大地震が起きれば想定外という言葉が必ず
出てきます。
首都直下型地震への対策として、東京都をはじめ周辺自治体は東日本
大震災の経験もあって積極的に減災に取り組んでいると思いますが、
心のどこかでまさか起きるはずがないと思っている人が大半だと思い
ます。
だからといって大地震のことに警戒していつもビクビクするのは精神
衛生上よくないことですが、熊本の教訓を生かすためにももっとでき
るようなことがあるような気がします。政府は、首都機能を一部移転
させるとか、経済の東京集中を改めて人口を分散させていく政策を考
えることも必要です。
地震予知の村井氏は、有料の「週刊MEGA地震予測」で、南関東地方
(相模湾、駿河湾、東京湾に面する地域・伊豆諸島・小笠原諸島)は
震度5以上の地震が発生する可能性が極めて高いとして、九州と並んで
最高の警戒レベルにしています。
村井氏の地震予測は、予測範囲が広くピンポイントではないので
的中してもしなくても逃げ道があるような予測を立てていますが、
警戒レベル4に九州と南関東地方だけを限定していることには留意
する必要があるように思います。